採⽤情報
原料(緑豆)の研究
緑豆は熱を取る「陰」商品の代表。
中国では薬としても使われるほど解熱効果が高く、ダイエットにもよく利用されている。
清熱解毒、利尿作用。体に暑気があり、目や口が乾く時には特に良い。熱性の風邪、神経のイライラなどにも効果がある。
緑豆は中国の人にはよく知られたなじみの漢方食物であると聞いていたので、正確に知りたいと 原本を捜して翻訳しました。
翻訳者 ロータリークラブ奨学金留学生
宇都宮大学 大学院 教育学部卒 中国 黒竜江省 出身
父親は漢方の専門家とのことで翻訳を依頼
-緑豆漢方-本草網目より
緑豆の薬効をかの有名な「中医大辞典」から発見した。
翻訳は中国古文で難解な専門用語もあり、困難な作業だった。
中医大辞典は4人に頼み、それぞれの漢方医や日本語訳の協力者のもとで訳した。
※ 下記をクリックするとテキスト文で御覧になれます。
※ 中医大辞典本文
-緑豆漢方-中医大辞典より
①種子まき後、一週間位の地中のもやし。
②地中の天然もやし。甘くておいしい。
③別の畑の地表に伸びたかいわれ状態のもやし。
~高品質緑豆もやしの研究のきっかけ~
中国の産地に買い付けに入りはじめた頃は秋の収穫時期であった。
何年か経ち、全ての生産工程を見たいと春の種まきシーズン、除草シーズン、収穫時期、選別状況等見るようになり、種まき後 一週間位のまだ地中にもやしが芽生えた時期に掘り出してみました。
それまでのもやしムロで栽培していた細く根が長く、ひげ根の多いもやしと違い、太く根も短く、白くてつやつやした綺麗な天然もやし が現れて感動しました。
思わず泥を取り払い口に含んでみると“シャキシャキ”と甘いおいしいもやしでした。
この天然のおいしいもやしを人口のムロで再現したいと高品質もやしの研究に取り組み、完成させる事が出来ました。
どこもやらない「国産原料使用のもやしを商品化したい!」
北海道帯広農業技術センターにて試験栽培実施。
左の画像に写っているのは小豆と緑豆。
右の画像は手前に緑豆の各品種、産地
北海道帯広市契約農場での収穫の様子です。
左から農場の様子・枯死した物・良い物と枯死した物・未熟さやです。
同年、足寄郡足寄町農業協同組合農産部が3軒の青年部農家に依頼し、緑豆を別々の畑で試験栽培を行なった。
・足寄町農業協同組合農産部から依頼された3軒の農家。
・北海道足寄郡足寄町の緑豆の様子。
栃木県西方町は北海道より積算気温が高く順調に生育し、実をつけ収穫直前までいったが、9月の台風で倒れてしまい、
さやが土に触れて豆が水分を吸ってしまい、カビ菌が出て収穫出来なくなってしまった。
数々のデータを取りながら試験栽培をした結果、中国吉林省、黒竜江省にくらべ、日照時間不足、積算気温不足、秋の収穫時期の雨量等、条件がそろわず日本国内での品質の良い緑豆の収穫は大変難しい。
・吉林省の上原園オーガニック緑豆実験農場の様子。
写真のような大きなトラクターを使用している畑は中国東北部では大変珍しい。
① 代表取締役 早乙女勇 上原園農場にて。
②⑤ 車にすずなりに乗って農民達が集まってきて農作業をした。
③④ シーズンには毎日4~500人もの人を集めて除草作業。
⑥ オーガニック—除草剤は使わず人手にて作業。
⑦ 昼間は大変暑いので夜まで作業。
内モンゴルの新聞に掲載されていたと地元の人から聞いて1週間経っていましたが探しました。
下記のように書いてあります。
オーガニック食品の開発は将来性がある。
今年、大連にある上原園は100万元、(日本円にしておよそ1,500万円)を上原園農場に投資し、2000ムー(※)の面積で緑豆の栽培を行ないます。
※1ムーは1,000平方メートル
上原園は、最高級の品質を求め、常に世界各国、各地を探し歩く。
現在、最高の品質を誇るのは、緑豆種子の主力産地、中国吉林省の白城地域の緑豆で、たんぱく質含有量が多く、味の良いもやしになる。
害虫の発生が少ない地域のため無農薬栽培・低農薬栽培にも適している。
上原園では、大連駐在事務所を拠点に、白城地区の契約農場から最高品の種子を直接買い付けるようになった。
さらに大連選別工場では厳しい選別工程を経て、発芽率100%に近い粒の揃った最高級品を上原園本社へ送っている。
その他の試み
・大連選別場での品質試験。
・上原園本社、品質管理室での品質調査
最終結果
上原園は最高級の品質のもやしを求めるため、まず初めに原料となる緑豆種子の研究に取り組みました。
世界に18種類の品種があると聞いて、その収集をしました。
味の良いもやしになる品種の研究や産地での試験栽培、品種改良・・・まだまだ到達には至りませんが、 こうした取り組みが数年後大きな成果になることでしょう。
・緑豆の種子を料理や加工用途、又御同業のもやしメーカー向けに販売も承っております。 詳しくはお問合せください。
(在日本、中国大使館に向けても夏場の食用に提供しました。)
1.土地の選定
緑豆は乾燥から半乾燥の地帯に優勢な作物です。
痩せた土地に耐えるが、肥沃な土地であれば産量は増える。
一般的に中等、あるいはそれよりやや上の肥料水準で管理する。
丘や傾斜地等、水はけの良い所、平地であれば高めの畑を選ぶこと。
土壌の透水性が良い土地での栽培が適する。
低く水はけの悪い所、連作の畑、又2年間続けて豆類を作った畑は避ける。
(病気が起きる。)
2.種まきについて
5月下旬~6月上旬の気温が温かく雨で湿っている畑に緑豆の種子をまき、土をかぶせる。
地表の一番良い温度は13℃~15℃。種まきの土の厚さは地表下5~8cmが良い
。 種まき時期が早すぎると出苗が遅れて荒れやすく良くない。
雨が降らず、種まき時期が遅れた場合、秋の収穫前に早霜の心配がある。
近年、中国の国策により一部地域では潅漑設備が普及しはじめ種まきについても計画的に出来る体制が整備されつつある。
3.管理
緑豆の生長は他の作物より遅い、3~4枚の葉をつけた頃、一回間引きをする。
10,000㎡あたり15,000~17,000株が適当、除草作業は3回。(緑豆のまわりの雑草を手作業とトラクターを使って)
4.肥料について
肥料を使用すると産量が多くなる。品質も良くなる。
色、粒経、緑豆内成分(脂肪、蛋白質などの含有量)
種まき前の早い内に種肥(主な肥料:P肥)として有機質肥料(推肥)を畑に撒き散らし、土に深く敷き込む。
除草中にN肥料を追加する、平準の割合はN:P=2:1です。
(土壌成分によって変わります。)
近年、推肥よりも、買った肥料が収量の増加でそれに見合うとのことで科学肥料が中国でもたくさん使われるようになっておりますが、有機質肥料の畑よりも科学肥料の畑の方が害虫の発生が多く見受けられるのは私の偏見でしょうか?
生態系に悪影響が出ているのでしょうか?
5.収穫
緑豆の品種によってはさやがはじけやすい品種がある。
はじけやすい品種によっては時期を分けて(1番取り、2番取り)収穫する。
そうでないと1回取りで良い。
1.飼料として
緑豆の漢方の効能にもありますが、緑豆の豆殻を乳牛の飼料として配合して与えるといくつかの長所があります。
① 乳脂肪率が高くなり買い上げ乳価が高くなる。
② 乳量が増える。
③ 乳線炎等にかかりにくくなるため、抗生物質の投与量を減らせる。
欠点としては手間が掛かる点がありますが工夫して自動化出来ると飼料代が安くなり、安全性の高いおいしい牛乳が出荷出来るようになります。
酪農家の方や流通、消費者の方に知って欲しいです。
「もやしまくら」
シンコー九州株式会社は、中国の薬草枕として使用されている緑豆のもやしガラを利用した枕「もやしまくら」を発売しました。
この枕は、吸湿性に優れまたひんやりとした効果がある新素材で、そばガラのように劣化して粉がでるようなこともないようです。
また形状は中央部分にくぼみのあるタイプで高さは2種類カラーは薄いブルー、ピンク、イエローの3色、価格は4800円(税別)
「無農薬もやし殻のまくら・無農薬もやし殻+備長炭のまくら」
http://echigo.ne.jp/~soen/bedding/pillow.html
[仕様] 側生地:有機栽培綿100% 中材:無農薬栽培もやし殻100%
ピローケース:オーガニックコットン100%・高密度織物
「天然水萌やし殻」ロール敷き布団(吉林省産 緑豆使用)
http://www.futonten.co.jp/mattoress/moyasi.htm
特徴1 指圧効果 均一な粒状で、通気性があり、ほどよい指圧効果をもたらします。
特徴2 オールシーズン対応 もやし殻は、温度調節を行いますので一年中快適に使用できます。夏も涼しいよ!
特徴3 いつも清潔 抗菌・防臭加工を施していますので、安心してご使用いただけます。
葉物野菜、特にビニールハウス内で種子をまき、土をかぶせた上に、もやしの豆ガラをかぶせる。
(肥料になり、水持ちが良くなり、水やりの回数を半分に減らせる。)
葉物の色が良くなり値が高くなる。
写真は2001年の7月、大連の外資系量販店の入口にて。
中国に緑豆研究の為、訪問した時に緑豆シャーベットを見つけました。
味はなかなか良く、中国で健康食品として販売されていた事に感動した。
自然・健康の天然食品・夏バテ防止に
「緑豆沙冰」 訳:緑豆シャーベット